偉大なチャレンジャー ICUに!
ICUの未来へ (ICU賛歌)
ICUは常にチャレンジャーであった。そして、チャレンジャーであり続けようとした。チャレンジャーはいつも、不可能やNoに立ち向かわなければな
らない。
日本という制度が、大学という型が、経済の問題が、時には人と人の不信が、チャレンジャーの重石となって、チャレンジャーの足を引っ張った。しか
し、ICUはチャレンジャーであり続けようとしてきた。しかし、道なき道を進むにはやはり、つらく、苦しい。
毎日 海の彼方の陸地を求め眺めた、コロンブスのように。
食料も尽きかけた南極探検隊のように進むべきか、戻るべきか、常に迷う。
何がそのつらさを乗り越えさせるのだろうか。
平和への希求、確かな未来への実現。創立に込められた一人一人の未来への祈り、伝言。新しい日本を見出すために送り出された明日の大学。
創立に関わった多くの人々は既に亡くなり、たくさんの意志が、バトンとして残された。未来を託して。
チャレンジャーは傷つこうとも、倒れることはできない。眠りに落ちて、歩みを止めることはできない。そう、確かに、人間の中には未来を切り開く力が
秘められている。
無一物。なにも持たぬガンジーは、ただ歩くことで世界を変えた。
無一物。悪魔の誘いをはねのけたイエスは、何も求めず、なにも期待しないが故に人の心の中に神の国があることを見出した。弱きペテロの中にも、あの
ような強き力があることを、見通していた。ただ、ひたすらに、祈り、生きた。
釈迦も、王子であることを捨てて、ソクラテスは賢者になることを捨てて、ただ、ただ、人間の道を見出そうとすると、そこに、あらゆる喧噪の向こう
に、蜃気楼のようでありながら、確かな”神の国”を見つけてしまう。
形を越えて、真理を見たものは、世界を変える力が何かを知る。人はなぜ、この世に生きているのか、その意味を知る。
ICUに残されたICUの匂い。希望の香り。
鮭が生まれた川を昇っていくように、この地にも21世紀のビジョンの匂いがするのです。ICUを受験したこと自体に、あなたの心は、その匂いを嗅ぎ
当てているのかもしれないのです。意識できないほど、滓かであっても。
(もちろん、他の地には他の香りがあるのです。そして、その香りに惹かれる人もいるのです。ICUがすべてに特別なんかじゃありません。)
使い古された人間の匂いにまみれてしまった宗教や思想を、少し、脇に置いて、静かな心で世界を見渡して見よう。春に桜の花が咲きました。毎年訪れる
奇跡のような営みを、酒盛りということで、見逃してはいませんか。あなたは、野に咲く花が咲く瞬間の音を聞いたことがありますか。草の芽が土を持ち上げる
力強さを感じたことがありますか。
奇跡はいつも、あなたの身近で起きているのです。静かに世界を感じた時に、本当に静かに訪れるのです。宇宙線を関知するために地
中深く埋められた計測機器が宇宙の果ての出来事を知るように。
かつて、ICUの創立に関わったルースミラー女史は、ニューヨークの地で、武蔵野に奇跡が生まれたと、語ったと言う。
あなたの中の本当のイデアに出会えたら、あなたは自分の人生を切り開く力を得たことになる。
若き時は、その出会いのチャンス。若き故に出会えることがある。
奇跡は人知れず、今も起きている。誰にもすることもなく、誰に着目されることもなく密やかに訪れる。野に咲く花が、誰が見ていようといまい、人知れ
ず咲くように。
毎年、咲く、桜の花の膨大な量をみて、自然のすごさというだけで、片付けていいのだろうか。
植物が、短時間の内に、細胞を変化させるのを、自然の営みとして、見過ごしていいのだろうか。
そして、青葉。花以上に、自分を変化させる力を、生命の力と見過ごしていいのだろうか。
生命の力は、奇跡の力の連なりでもある。
すべてのものは、エントロピーの力で、朽ちていく。崩壊していく。
そのナイルの流れのようなゆったりとしたエントロピーの流れを、生命は、逆らいながら進む。
生きるとは、エントロピーの流れを、逆行していくことなのだ。
すべてが、崩壊に向かって進むのに、なぜ、生命は、その力を乗り越える力が与えられているのだろうか。
すべてが、過去になろうとしている ”今” 創造は、その一点のみでなされる。
”今” を逃して、 未来にも、過去にも、 時代を創造する 時は、存在しない。
21世紀が、どのような世紀になるのかは、”今” の この一点にかかっている。
言葉の世界へようこそ。日常何気に通り過ぎたその瞬間に、ふと浮かんだ言葉。そんな言葉を書きとめました。私は詩人なのかしら。ラララ! 黒澤公人は、国際基督教大学を2021年3月31日に定年退職しました。
2013年12月2日月曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
朝焼け 2025年1月7日
困ったもんだあ。2025年のあけまして おめでとうを書いたら、なにか、新ネタを探さなくちゃという思いにとらわれている。 だいたい、2025年のあけまして おめでとうは、10年、20年分のネタから、えりすぐってだしたので、面白ネタが、毎日、転がっているわけもなく。 焦らない、焦ら...
-
アメリカ社会に役立つ図書館12か条 (1) 図書館は市民に知る機会を提供します。 (2) 図書館は社会の壁をうち破ります。 (3) 図書館は社会的不公平を改めるための地ならしをします。 (4) 図書館は個人の価値を尊重します。 (5) 図書館は創...
-
あけまして おめでとうございます。 2025年の今年は、蛇年ですよねえ。 幻の蛇といえば、ツチノコですよねえ。 実は、私、ツチノコの写真を持っているんです。 世紀の大発見でしょう。 はい、これ。 どう考えても、べビ、ツチノコですよね。 ...
-
東日本大震災から 20世紀という100年をかけて、つくりあげてきた近代日本、そして、電気文明が、 一瞬の地震と津波によって、崩壊してしまった。その被害は甚大であった。 20世紀文明が見つけ出した 巨大な原子力エネルギーも、人類は安全に思うが儘に利用し 無限の電気エネル...
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。