人間 この未知なるもの
(人間 この未知なるも
の というには、アレキシス カレル の著作のタイトルですね。なかなか、すてきな響きのあることばなので、ここで、使わせていただきました。)
新しい世界の構想は、新しい人間観の構想でもある。これなくして、新しい世界を構想することはできない。
世界人権宣言は、戦後の新しい世界観を提示した。人間とはいかなるものかという提示だ。
基督教も、人間観の大転換を、一人の人間 イエスが世界を、丸ごと抱きかかえて、根こそぎ、ひっくりかえした 感じがする。
仏教も、人間観の大変革でもあった。カーストという世界観は、平等な世界への道を放り開いた。この地位も、名誉にも囚われない、向こうに仏の世界を
あるのを示した。
アッシジのフランシスコ達の会もまた、全てを捨てて、そこに遺る 人間の本質というべき、”神聖”の存在のみを追い求めた。
新しい世界の構築を、どのようにすべきなのだろうか。
人間 この未知なるもの。
人はこの世に生を受けて、生きて、なお、未知なる自分 と付き合わなければならない。
しかし、この未知なる自分に出会う、方法を 誰も教えてくれなかった。
脅しに負けるな。
誘惑に負けるな。
欲望に負けるな。
この世の全てを捨てて、遺る 人間の本質 神聖 に立脚した、新しい 人間観の提示を 未知なる自分の中から、立ち上げなければならない。
未知なる自分 に、確かに出会える道を 探さなければならない。
手がかりは、いくつか存在する。
愛 という言葉。その実感
慈愛という言葉。その実感
強さという言葉。その実感。
平等、博愛、自由、権利、義務 それらの再定義。そして、その実践。
本当の世界の構築に、本気に取り組みこと。ガンジーのように。イエスのように。釈迦のように。
新しい地平を目指して、この世の価値観に惑わされないで、不可能にもみえる、その地平に、歩みを進めること。それが、実現するまで、諦めず、新しい
世界が生まれ出すまで。
ガンジーの歩みように。
ひたすら歩むその一歩一歩が、新しい世界を産み出す力。
でも、それには、ガンジーの見つけたその 地平を 私たち、一人一人が見つけ出さなければならない。それは、未知なる自分の内にある。それが、神
が、人間に与えた神聖 故に。
新しい 人間観 にいたることが、新しい 世界 を産み出す 基本となる。
あなたは、人間のことをどう思います。どのように説明します。
そこに、全てが、あります。
さて、明治国家の立ち上げに、日本中でたくさんの憲法が作成されました。東経大学には、その当時作成された、五日市憲法というものがあります。
新しい国は、そのようなたくさんの新しい人間観の摸索の上に構築されようとしました。聖書や仏典の示す世界観、論語などの示す世界観が、国家をつく
る礎におかれました。
新しい世界観、人間が、提示されるとき、新しい世界が登場します。
戦後の日本のありようも、日本国憲法の元に構築されてきました。その当時の日本のありようを提示したからに、ほかなりません。
さあ、もう一度。
あなたが人間のことをどう思っていますか。
そして、あなた自身のことをどう思っていますか。そこから、全てが始まるのです。
言葉の世界へようこそ。日常何気に通り過ぎたその瞬間に、ふと浮かんだ言葉。そんな言葉を書きとめました。私は詩人なのかしら。ラララ! 黒澤公人は、国際基督教大学を2021年3月31日に定年退職しました。
2013年12月2日月曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
朝焼け 2025年1月7日
困ったもんだあ。2025年のあけまして おめでとうを書いたら、なにか、新ネタを探さなくちゃという思いにとらわれている。 だいたい、2025年のあけまして おめでとうは、10年、20年分のネタから、えりすぐってだしたので、面白ネタが、毎日、転がっているわけもなく。 焦らない、焦ら...
-
アメリカ社会に役立つ図書館12か条 (1) 図書館は市民に知る機会を提供します。 (2) 図書館は社会の壁をうち破ります。 (3) 図書館は社会的不公平を改めるための地ならしをします。 (4) 図書館は個人の価値を尊重します。 (5) 図書館は創...
-
あけまして おめでとうございます。 2025年の今年は、蛇年ですよねえ。 幻の蛇といえば、ツチノコですよねえ。 実は、私、ツチノコの写真を持っているんです。 世紀の大発見でしょう。 はい、これ。 どう考えても、べビ、ツチノコですよね。 ...
-
東日本大震災から 20世紀という100年をかけて、つくりあげてきた近代日本、そして、電気文明が、 一瞬の地震と津波によって、崩壊してしまった。その被害は甚大であった。 20世紀文明が見つけ出した 巨大な原子力エネルギーも、人類は安全に思うが儘に利用し 無限の電気エネル...
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。